サステナビリティ
エクセディグループの
サステナビリティ活動を
ご紹介いたします。
環境負荷低減への取り組み
製造工程のCO2削減・省エネ活動
エア漏れ改善事例(上野事業所)
当社はカーボンニュートラル実現のため、絶え間ない改善と生産システム改革による、生産工程からのCO2排出量削減に取り組んでいます。
当社最大の製造拠点である上野事業所では、2020年度から事業所全域で、エア使用量低減を中心としたCO2削減活動を継続しています。工場全域でのエア流量の見える化(工場ごとのエア流量をリアルタイムでweb閲覧可能)を行うことで、工場単位でのエア漏れ把握と改善、異常の早期発見を可能にしました。この情報をもとに実施したエア漏れ改善は782件、削減効果は763t-CO2(2021年度)にのぼり、地道な改善活動の継続が大きな削減効果を生み出しています。
併せてエア使用設備の電化、間欠化などの改善を行うことで、2020年度からの削減効果は1,511t-CO2(2021年度全社CO2排出量の2.6%)になりました。
2022年度以降も改善活動の水平展開を継続し、CO2削減に貢献してまいります。
亀山事業所への移転による省エネ
(亀山事業所 PP工場)
2023年7月、当社製品(クラッチカバー)の主要部品であるプレッシャープレート(PP)の製造を上野事業所から亀山事業所へ移転しました。
移転後の亀山事業所では最新の設備導入に加え、鋳造工程における加圧保持炉を廃止し、溶解炉から直接取鍋へ注湯、砂型へ鋳込みすることで、旧工場に比べて12%の電力削減となりました。
また、砂型バラシの工程で灯油バーナーを使用していましたが、新工場では集塵機の能力改善により灯油不使用となりました(226t-CO2/年相当の削減)
熱処理炉への断熱ジャケット施工
(上野事業所 TCノース工場)
AT製造本部では、主要生産品であるトルクコンバータの熱処理(ロウ付け)工程において 多量の電力を使用しており、省エネ対策として熱処理炉へ断熱ジャケットの施工を行いました。
ジャケットの断熱・保温効果により、装着前後で9.8%の電力削減効果がありました。(37.2t-CO2/年相当の削減)
今後、事業所内の同設備への水平展開を予定しています。
機械加工設備(NC旋盤)の省エネ活動
(AT製造本部)
AT製造本部では、主要生産品であるトルクコンバータの生産工程において、多数の機械加工設備(NC旋盤)を稼働させており、稼働時の電力消費および非稼働時の待機電力が大きくなっています。これら設備に省エネに最適化した稼働をさせるため、下記のように運転設定を改善し、実施前に比べ14.8%の電力量削減となりました。
- ミストコレクター稼働の間欠化
- クーラントの間欠化
- 旋盤の回転数低速化
- 省エネモード(加工停止3分後に油圧OFF)
他の設備にも水平展開を行うことで、22.5t-CO2/年の削減効果を見込んでいます。
開発実験のCO2削減・省エネ活動(開発本部)
当社では、地球環境に貢献する次世代・電動化・未来商品や新ビジネス開発に取り組むとともに、既存設備の省エネ化にも注力しております。
2021年度は、大きな電力を必要とする油圧動力を用いた実験設備を電気サーボ化することで、使用電力量を従来の95%削減(年間CO2排出量 58t-CO2に相当)し、大きな省エネ効果をあげています。
この電気サーボ捩り試験機導入に当たっては、独自の制御技術(特許出願済 特願2020-047591)を開発することで、極めて省エネルギーな設備開発を実現しております。
今後、他の油圧設備にも同様に展開することで、さらなるCO2削減効果が期待できます。
その他のCO2削減・省エネ活動
インターナルカーボンプライシングの導入
(エクセディ)
当社では省エネ設備の導入や省エネ投資を促進するため、2023年度より社内炭素価格:インターナルカーボンプライシング(ICP)を設定しました。
- 単価:11,000円/t-CO2(2023年度)
- 単価設定:IEA WEO2021のSDSシナリオをベースとした現在価値を算出し設定
- ICP活用方法:CO2削減効果を伴う投資案件の投資判断に活用
(削減効果に応じたICP価格を投資回収金額に上乗せ、回収期間を短縮) - ICP活用投資件数と削減効果:8件(投資によるCO2削減効果:381t-CO2/年相当)
再生可能エネルギーの活用(ダイナックス)
株式会社ダイナックスでは、太陽光発電パネルの設置、ソーラーカーポートの導入、バイオマスボイラの導入など、再生可能エネルギーの活用に積極的に取り組んでいます。
詳しくは株式会社ダイナックスのホームページをご覧ください。
環境保全活動|株式会社ダイナックス (dynax-j.com)
廃棄物削減への取り組み(本社工場)
荷姿改善事例 - 木製パレットを樹脂パレットに置き換え
本社工場では、製造部門、生産管理部門、営業部門、物流会社などの部門機能横断で、製品の輸送過程で発生する廃棄物削減に継続的に取り組んでいます。
2021年度の活動では、製品出荷時に使用する木製パレットを再利用可能な樹脂製パレットに置き換え、廃棄量を削減しました。
また、海外製品の荷受け時に使用されるトライウォール(木製パレットとダンボールを組み合わせた梱包材)のリユースや、改善(サイズ変更)による転用にも継続的に取り組んでいます。
これらの活動により、2021年度の本社工場から排出される梱包材(木製パレット)の廃棄量は、2019年度比で▲43t(▲52%)と、従来の廃棄量に対して半減以上の削減効果を上げております。
本活動は廃棄物削減に加えて物流費用の削減にも貢献しており、今後も継続して取り組んでまいります。
出荷用資材の見直し(本社 TM工場)
製品の出荷時に使用する木製の固定用資材を、リサイクル可能な再生複合材へ切り替えを行いました。従来の木製固定資材は約3年で更新が必要でしたが、切り替え後の再生複合材は倍の耐久期間が見込まれており、使用状況によってはさらに長く使うことが可能です。
化学物質規制への対応
環境法令の順守、環境汚染の未然防止・リスク低減を図るため、化学物質の採用前の評価制度を導入し環境負荷の低減に努めています。
化学物質管理
購買・輸送における環境負荷低減の取り組み
購買における環境負荷低減の取り組み
当社グループは、環境負荷に配慮した製品づくりを推進するため、グリーン調達ガイドラインを設け、協力企業様のご協力のもと、サプライチェーン全体の環境負荷低減を目指して継続的改善に取り組んでいます。
グリーン調達ガイドライン(概略)協力企業様へのお願い
- 法規制・条例等の順守
- 環境マネジメントシステムの構築・整備
- 製品含有化学物質の管理
- 事業活動における環境取り組み
- A. エネルギー使用の効率化・省エネ活動の推進
- B. 温室効果ガス削減を含む気候変動のインパクト削減・気候変動への適応
- C. 温室効果ガスの排出量算定(Scope1,2,3)
- D. 水資源・水質に対するインパクト削減
- E. 生物多様性へのインパクト削減
- F. 環境問題への取りくみ
- G. 汚染の未然防止
- H. 廃棄物の削減とサーキュラーエコノミーの推進
- I. 資源の使用に対するインパクト削減
- J. VOCの削減
- K. PRTR物質の削減
- サプライチェーンの管理
取り組み事例
グリーン調達説明会開催
2017年1月、グリーン調達説明会を開催しました。協力企業様より98名が参加され、製品化学物質管理体制の強化に協力をお願いしました。
輸送における環境負荷低減の取り組み(輸送時の効率化)
製造過程だけでなく、製品の輸送過程で発生するCO2削減のため、当社では子会社の(株)エクセディ物流と共同で、積載効率向上のための梱包材・荷姿の改善や、物流拠点・ルートの見直しによる輸送距離短縮などの取り組みを継続的に実施しています。
社会貢献活動・生物多様性保全の取り組み
壁面緑化活動(川越工場)
エクセディ川越工場では緑化活動として、工場壁面を活用したフルーツ栽培を行っています。毎年ぶどう、キウイなどを従業員が栽培し、実った果実を収穫しています。 この緑化活動は従業員の環境意識を高め、CO2削減に貢献するとともに、自分たちで果物を収穫し味わうといった楽しみも提供しています。